パーソナルトレーナー 布瀬川 謙介の
ランクアップ身体論

2017.03.22更新

・細かい身体パーツへの意識が動きを悪くする

スポーツパフォーマンスの向上や運動中のケガの予防のための身体操作、またはトレーニングを行うときに肩甲骨と股関節の動きが重要視されます。

確かに肩甲骨や股関節は重要な身体パーツだと思います。

ですが、筋トレやエクササイズで肩甲骨や股関節の動きを意識できるようになっても、実際の動きの中では部分的な意識がかえってカラダ全体の合理的な動きを妨げることになりかねないので注意が必要です。

機能解剖的に特定部位を動かすための動作を反復したり、筋トレで関節の動きや安定感を良くしようとすると体全体としての動きのバランスが悪くなります。

ですので、筋肉をしっかり使えて、関節を滑らかに動かすことが出来たからといって競技パフォーマンスが上がるわけではないのです。

 

・重心位置を改善し、重心を移動させて体を動かす

重心を把握し体全体をしっかり使うことがハイパフォーマンスを発揮するための条件だと思います。

そして、全身を合理的に動かすためには重心移動がポイントです。

重心を移動させると、筋力を直接使って動くよりも遥かに大きいエネルギーが発生します。

このエネルギーを並進エネルギーと呼びますが、このエネルギーを利用して動ければ、疲れることなくパワフルに、しかもバランスを崩すことなく動くことが出来ます。

しかし、筋肉をしっかり使って動いてしまうと(始動時を除いて)、前の動きで発生させたエネルギー(惰性)を使えず疲れやすくスピードの遅い動きになってしまいます。
また、関節の動きがよくなるように動作を改善しようとすると、関節で動きが作られてしまい(関節を意識した動きになってしまい)並進エネルギーを利用しにくくなります。

パフォーマンスを向上させようとするなら、部分的な関節の動きや筋力の有無にとらわれず、エネルギーの流れに目を向け並進エネルギーを効率よく利用する動きを身につける必要があります!

 

 

 

投稿者: 体玄塾 布瀬川 謙介

2017.03.17更新

・なぜ出っ尻、反り腰になってしまうのか

バレエやスポーツをやっていて、腰が反りお尻がうしろに出っ張る姿勢(クセ)が改善できずに悩んでいる人がたくさんいます。

腰が反る原因として挙げられる要素は、体幹の筋力が弱いからとか体を引き上げられていないからなどが代表的です。

ですが、静止状態で腰が反らないようにするための筋力はそんなに必要ありませんので根本的な原因は別だと思います。

動作中に腰が反り過ぎてしまうのは、エネルギーバランスが崩れているからなので、これまた根本的な原因は別になります。

私が感じる根本的な問題は、

・背骨が詰まっている

・無意識に脚で地面に力を加えている(踏ん張っている)

・背筋で上半身を支えている

・腰椎が前傾している(前弯していることとは違う)

etc.

ということです。

地面を踏みしめていると脚がつっぱり床からの反力を受けてしまいます。重力で上から潰されいるうえに反力を受けるので挟みつけられるようにして出っ尻になります。

腰椎が前傾(前に倒れる)するのも同じ理由ですが、これには骨盤が後方に落ちるという要素も入ってくるので複雑ですね。

その他にもいろいろな要因が重なった結果おきているのですが、それでも腰が反らないようにするためには反力に勝る体幹の筋力をつける必要があります。

ところが、やっとつけた体幹の筋力も運動が始まってしまえばほとんど役に立ちません。

必要なのは意識(感覚)です。

上下に体を引っ張りっこする相反の意識と、きちんと骨を積み上げる意識があるかどうかが重要です。

 

 

投稿者: 体玄塾 布瀬川 謙介

2017.03.03更新

これから少しずつ暖かくなってきます。
花粉症の人は外に出るのがつらい季節ではありますが、暑すぎず寒すぎずの時期にウォーキングを始めるのもいいのではないでしょうか。

ということで、今回はウォーキングの動作について触れたいと思います。

動作にはオープンモーションクローズドモーションというものがあります。

オーピンモーション ⇒ 空中動作、片足立ち動作 etc.
片足立ち、空中などで、踏ん張って体幹を固定しない(出来ない)で行う動作

クローズドモーション ⇒ 一般的なウエイト・トレーニングetc.
しっかりと踏ん張り、体幹を固定して行われる動作


クローズドモーションでは筋力が使えますが、オープンモーションでは筋力はほとんど使えません。

ウォーキング動作はオープンモーションとクローズドモーションの繰り返しですが、骨盤が回旋するときにはオープンモーションになります。

骨盤が回旋するタイミングは、身体重心が接地している足を越えていくあたりのときですので、当然片足の状態ということになります。

ということは、骨盤の回旋には筋力は使えません。

ですので、作用と反作用を利用することが必要になります!

※作用と反作用
例 ⦆
回転イスに足を浮かせた状態で座ります。イスを回転させるために腕を左右どちらかに振ります(作用)。そうすると、下肢は腕とは反対方向に回転します(反作用)

この作用と反作用を利用しやすくするためには、肩甲骨と骨盤を独立させて可動することが必要です。

立っている時に重心の位置が悪いと、骨盤周りではお尻の筋肉が緊張し骨盤を固めてしまいますし、肩周りも緊張し肩甲骨が肋骨と一体化してしまいます!

多くの人が両足が着いているクローズドモーションのときに、地面を蹴ったり腰をツイストするあるいは突き出して歩いていますが、これは理想的な動きではありません。

脚力で地面を蹴って体を押し進めるような歩きではなく、リラックスした滑らかな動きで歩けるように肩甲骨と骨盤を独立させて可動出来るような姿勢でいることが重要です。

 

 

投稿者: 体玄塾 布瀬川 謙介

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