パーソナルトレーナー 布瀬川 謙介の
ランクアップ身体論

2017.01.29更新

長年スポーツやダンスをやっていて同じことをずっと注意され続けている人は、注意されている内容を自分の概念に当てはめて考えてしまう傾向があるようです。

というより、能力的に可能な範囲でしか答えを探せないのが当然なので、まずは求められている動きが出来る状態なのかが重要になります!

いくら姿勢や動作を意識しても、そもそもその動きが出来ない状態の体(骨格)であれば答えは見つからないので、まずは体を変えなければなりまん。

例えば、バレエで肩が下がらない、肋骨が引き上がらない、肋骨の前が広がってしまう、アンディオールが出来ないetc.

これらの問題を解決するために肩や股関節、肋骨を意識したり、それらのパーツを使えるようなトレーニングをしてもきっと良い結果は得られません。

特定のパーツのエクササイズや意識で動かしやすくなったと感じるかもしれませんが、それは練習した動きがスムーズになっただけで、実際の動作には使えないことがほとんどです。

いくら肩を下げようとしたり肋骨を引き上げようとしても、それは勘違いした動作なので求めた動きではないのです。

まずは、骨格を整えつつ(左右対称にするとかそういうことではありません)頭から足先まで体全体を一つの物体として感覚的に把握することが必要です!

一個体として体を把握していないと、体の感覚がバラバラなので、部分的なところばかりに意識が行きやすくなり、いくら努力しても求める動きが出来るようなりません。

体を一つの物体として把握しにくくしてしまう原因は、体幹を鍛えたり体幹を固めてバランスをとるなど、よくある体幹トレーニングによってというわけではありませんが、本来は動かすべきところを固めてしまうことが良いと勘違いしていることだと感じます。

投稿者: 体玄塾 布瀬川 謙介

2017.01.25更新

そり腰・出っ尻が治らないshun

クラシックバレエやジャズダンスなどをやられていて、“そり腰”が気になる、または改善しようと頑張っているのに全然よくならないという方… 結構多くいるのではないでしょうか。

そり腰の原因について、「腹筋が弱くて骨盤が立てられないからだ」と言われているという人もいましたehe

そして、その人自身も腹筋が弱いという自覚があるようです。

腹筋はほとんどの動作で使われます。(力むこととは違います)
ですので、腹筋が機能せず使えていないという人は、機能するように改善することが必要です。

ですが、どこそこの筋肉が強い弱いという発想ではパフォーマンス向上には限界があるので考え方を改めるべきだと思います。

そり腰や出っ尻の改善というと、腹筋強化の他に“体軸”の意識ということが言われます。

この体軸の意識がまた厄介で、軸をどう捉えているのかによるかもしれませんが、軸を意識過ぎて体が固まっている人ばかりです。

体軸の意識が強過ぎると下の絵のようになります。

 

 ぷりケツ

 

Aが安定状態だとしても、頭のてっぺんからお尻の底を貫く一本の棒(体軸?)を意識した状態だと、無駄に体が力んで少し動くだけでBのように前のめりになり軸がしなったようなイメージになります。

すると力んだ体が、Cのように股関節を引いてバランスをキープしようとする反応が起こりやすくなります。

一本の軸の意識ではなく、もっと体をバラし繋がりを感覚することが必要です。

体軸の強さというのは力が強い、弱いということではなく、頭から足先までの繋がりが強いということだと思います。

 

また、腹筋を鍛えるなどをして静止状態での姿勢では反り腰にならなくなったのに、動作中に腰が反ってしまうという人もいると思います。

それは動くと腰が反ってしまう理由が、筋力の問題では無くボディバランスの問題で、もっと言うとエネルギーバランスが悪いからです!

各パーツが合理的に配置や角度を変えることでボディバランスが保たれ、そういう状態で動作が行われていれば俗に言う体軸が崩れなくなります。

力みがそれを邪魔しますので、まずは自分が力んでいることを感覚的に理解することが大切です!


とは言っても、何だかよく分からない感覚なる物を身に付けるのは面倒だ、手っ取り早くしっかりした体軸を身に付けられる解決策を知りたいという人がいると思います。

そういう方は、スタビライゼーションなど体軸をイメージしながら全身の協調性で体が折れないようにするトレーニングをするといいのではないでしょうか。

これの方が体に力みが生じ、何となく軸らしき物を実感しやすいので、そこまで突き詰めてやるのではなく、楽しく、でも今よりはちょっと上手く踊れたらいいなぁという人は、この類のトレーニングでも十分に効果を感じられるとは思います。

ただし、この類のトレーニングはジッとした中で行いますので、動きの中でボディバランスを保つこととは違います!

やっぱり、合理的な動きになるように地道に体と向き合うことが重要だと思います。

 

 

投稿者: 体玄塾 布瀬川 謙介

2017.01.20更新

一般的に競技力を向上させるため、~筋を鍛える、~関節の可動域を増やすというように筋肉や関節にアプローチをしたトレーニングをすることがほとんどです。

ですが、競技力を向上させるための骨格(身体操作)がありますので、そこを見逃すと大した成果は望めません。

競技によって身体操作のポイントに違いがありますので絶対ではありませんが、一例としてスプリントや野球の投球動作やバッティングを挙げたいと思います。

・鎖骨と剣状突起(or胸骨)を前方へ突き出す。
          down arrow
1)並進力がUPする

2)意識しないでも腰椎の過度な弯曲が減り、骨盤が適度に前傾する
          down arrow その結果
・スプリント
 ⇒推進力が高くなるし、体が安定する

・投球
 ⇒勝手に肩甲骨と腕が前に放り投げられて球速がUPする
  (腕や肩で投げなくなるので肩や肘を消耗しなくなる)

・バッティング
 ⇒小さなステップでバットを強振できる

鎖骨・剣状突起 鎖骨と剣状突起(黄色の部分)

 

-バッティングの動きの作り方-

①鎖骨を浮かせてダイヤモンドをキープし、

②鎖骨(ダイヤモンド)を後方(キャッチャー方向)へ引く、

③剣状突起を前に突出し、

④ヘソを前(ピッチャー方向)に向けて、

⑤踏み込む

文章だけでは意味が分かりずらいですよね

 

ダイヤモンド鎖骨と肩甲骨でダイヤモンドラインを作る

 

肩甲骨や鎖骨の位置が悪いとダイヤモンド型になりにくくなります。

また、肩甲骨と肋骨が一体化してしまっていると鎖骨と剣状突起を前方に出すことが出来ず、代償動作が起こってしまうので、上記の動きをするのは難しくなります!

今回は細かいパーツでの説明になりましたが、これらを実現させるさめには、体が一つの物体としてバランスが取れているかが重要になります。

一つの物体として合理的に動作するためには、重心の位置を改善することが必要です。

 

 

 

 

投稿者: 体玄塾 布瀬川 謙介

2017.01.09更新

私は全てのスポーツにおいて、パフォーマンス向上のためには身体重心位置を良くすることが重要と考えていますが、そのポイントとして背骨がキレイかどうかが大事だと感じています。

背骨は椎骨という小さいと骨の連結で出来ていて、どこかが特別重要ということは無いのですが、腰椎が崩れている人が多いのが気になるところではあります。

実は教育の世界でも「立腰」論というのがあるようです。

この「立腰」は哲学者、教育者である 森 信三 さんが提唱されたもので、読んで字のごとく、「立っても座ってもいつでも腰骨を立てて曲げないようにする」ということです。

森 信三さんは

  つねに腰骨をシャンと立てること-
  これ人間の根性の入る極秘伝なり。

  人間は心身相即的存在ゆえ、
  性根を確かなものにしようと思えば、
  まず躰から押さえてかからねばならぬ。
  それゆえ二六時中、「腰骨を立てる」以外に、
  真に主体的な人間になるキメ手はない。

  「腰骨を立てる」ことは、
  エネルギーの不尽の源泉を貯えることである。
  この一事をわが子にしつけ得たら、
  親としてわが子への最大の贈り物といってよい。

と説いています。

立腰が心身ともに強くするということでしょう。

立腰という視点でみると、競技パフォーマンスが伸びない多くの人が腰椎が前か後ろに倒れてしまっています。

重心が骨盤の坐骨上にないといけませんが、腰椎が倒れていると実現できません。


あああ

上図の①が腰椎が立っている状態と仮定した場合、②、③ともに腰椎が倒れてしまっています。③は出尻、反り腰の典型的なパターンです。

立腰を実現するためには、背骨一つひとつとまではいかなくてもある程度コントロールする能力が必要です。
この能力は訓練で得ることが可能です。

そして、腰椎は立っていてもリラックスしてなおかつフレキシブルに動くようにいておくことが重要です。
これは競技パフォーマンス向上に限らず、腰痛などの傷害の予防にもなります。

しっかり体を躾ておかないとダメということですね!

 

 

投稿者: 体玄塾 布瀬川 謙介

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